エアバッグとは?種類と仕組み、使用上の注意点
エアバッグって何?
エアバッグとは、車が衝突したときに瞬時に膨らみ、乗員の体を受け止めて衝撃を緩和する安全装置です。
正式名称は「SRSエアバッグ」。SRSは「Supplemental Restraint System(補助拘束装置)」の略で、シートベルトを補助する装置という意味です。

重要:エアバッグはシートベルトを正しく着用した上で効果を発揮します。エアバッグだけでは体の飛び出しを防げません。
エアバッグの種類
エアバッグは設置場所によって、様々な種類があります。
1. フロントエアバッグ(運転席・助手席)
最も基本的なエアバッグで、現在のすべての車に標準装備されています。
正面からの衝突時に、ハンドルやダッシュボードから頭や胸を守ります。
運転席はハンドル中央、助手席はダッシュボード内に格納されています。
2. サイドエアバッグ
側面からの衝突に対応するエアバッグです。
シートの背もたれ側面(外側)に格納されており、胸部への衝撃を緩和します。
近年の車では標準装備が増えています。
3. カーテンエアバッグ(カーテンシールドエアバッグ)
側面衝突時に、窓に沿ってカーテン状に展開するエアバッグです。
頭部がドアガラスやピラー(柱)にぶつかるのを防ぎます。
ルーフサイドレール内に格納されています。
4. ニーエアバッグ
膝への衝撃を緩和するエアバッグです。
ダッシュボード下部に格納されており、脚部の保護に効果があります。
5. その他のエアバッグ
- センターエアバッグ:乗員同士の衝突を防ぐ
- シートベルトエアバッグ:シートベルト自体が膨らむタイプ
- 歩行者用エアバッグ:ボンネットとフロントガラスの間で展開
エアバッグの仕組み
- 衝突センサーが衝撃を検知
- ECU(電子制御ユニット)が展開を判断
- インフレーター(ガス発生装置)内の火薬が着火
- 窒素ガスが発生し、エアバッグが約0.03秒で膨らむ
- 乗員を受け止めた後、すぐにしぼむ(ガスが抜ける)
エアバッグは非常に高速で展開するため、衝撃から身を守ることができます。
エアバッグの作動条件
エアバッグは、すべての衝突で作動するわけではありません。
フロントエアバッグが作動する目安:
- コンクリート壁などに時速約20〜30km以上で正面衝突した場合
- 一定以上の衝撃をセンサーが検知した場合
作動しない場合:
- 衝突速度が低い場合
- 衝突角度が浅い場合(斜め衝突など)
- 柔らかいものへの衝突(垣根、雪壁など)
また、エアバッグは一度作動するとしぼんでしまうため、多重衝突の2回目以降には効果がありません。
エアバッグ使用上の注意点
シートベルトは必ず着用
エアバッグはシートベルトの「補助」装置です。
シートベルトを着用していないと、エアバッグの効果が十分に発揮されず、逆にケガをする可能性もあります。
正しい姿勢で座る
シートに深く腰掛け、ハンドルやダッシュボードから適切な距離を保ちましょう。
近すぎると、エアバッグの展開時に衝撃を受ける可能性があります。
チャイルドシートの向き
助手席に後ろ向きのチャイルドシートを取り付けてはいけません。
エアバッグが展開すると、強い衝撃で重大なケガにつながる恐れがあります。
チャイルドシートは後部座席に設置しましょう。
格納部付近に注意
- ダッシュボード上に物を置かない(展開時に飛んでくる)
- ハンドルカバーやアクセサリーに注意
- ピラーにアクセサリーを取り付けない
- シート側面にもたれかからない
エアバッグの効果
米国の調査によると、サイドエアバッグとカーテンエアバッグの装着により、側面衝突時の死亡リスクが約37%低減するとの報告があります。
現在の新車は、フロントエアバッグに加え、サイドエアバッグやカーテンエアバッグも標準装備されるものが増えています。
中古車購入時のチェックポイント
- エアバッグ警告灯が消灯するか(点灯したままなら要点検)
- 過去に事故でエアバッグが展開していないか
- ハンドルやダッシュボードに交換の形跡がないか
- 装着されているエアバッグの種類と数
エアバッグは一度展開すると交換が必要で、費用も高額です。
中古車購入時は整備記録簿も確認しましょう。
まとめ
- エアバッグは衝突時に瞬時に膨らみ衝撃を緩和する安全装置
- SRSは「補助拘束装置」の意味、シートベルトとセットで効果を発揮
- フロント、サイド、カーテン、ニーなど様々な種類がある
- 一度展開するとしぼむため、多重衝突の2回目以降には効果なし
- 格納部付近に物を置かない、チャイルドシートの向きに注意